さくらこと楽にいこう

アラフィフ女装子をいじめないでね♡

多様性の是非

※ここで書いてあることは個人の感覚ですので、皆にあてはまるわけではありません。そんな考えもあるんだなぁ、程度に思ってください。わたしは妻や友人など周りにカムアウト済みです。

 

わたしは女装をしてますが、説明するまでもなく女装をする人たちは世間では少数派になります。ヒトは自分と異なるモノや環境に対して警戒します。排除しようとします。なぜなら、自分たちと異なることが敵であることが多いし、また異なる環境は危機的変化だったりするからです。だから、LGBTQのような少数派は攻撃されやすい。排除圧力を受けやすい。”異なるモノ”への嫌悪です。

 

一方で、世間では”多様性の尊重”というものがアピールされてます。色々な人がいていいんだ、と。どうして多様性が必要なの?と実はわたし思うのです。だって、ヒトは本能的に異なるモノを警戒するのだから均一性を求めるほうが自然だからです。

多様性の必要性についてよくあげられるのが、自然に関してです。自然も多様だと。例えば、外来種に侵略されると日本の固有種が減ってしまう。多様性が低下するから固有種を守ろう…と。それも、当たり前のように言われますが、わたしにはなぜだかよくわかりませんでした。そもそも今現在言われている日本の固有種だって、昔にどっからやってきた外来種だったわけですよね。多様性を維持する理由が、多様性が重要だからって、意味がわからない。

 

だから、多様性というのは必要ないんだ…と言いたいわけじゃなくて、実は逆です。

 

多様性はある状況において必要なことを知りました。それは、強い変化がおとずれたときにこそ多様性が活きるんです。

例えば、バクテリアは、抗生物質のような集団を死滅させるような強い環境変化があっても、ごく僅かに生き残る細胞がいます。これはいわゆる突然変異が起きたわけじゃないんです。なんの変異もないんだけど”たまたま”生き残るんです。その細胞だけたまたま変だったんです。細胞の平均から外れた変な細胞だったんです。バクテリアは集団として、そのようなたまたま外れた細胞を絶えず作ってます。穏やかな環境では生存率も悪いし極めて効率の悪い細胞なので必要ないんです。でも集団として絶えず外れ値を作り出してます。強い環境変化があったとき、外れた細胞がたまたま生き残るんです。それで、たまたま生き残った細胞が増殖して細胞集団を維持していく。つまり、バクテリア集団はたまたま変なのが存在する多様性に富んだ集団なんですよね。そして、その多様性が集団の頑強性を高めているんです。バクテリアは生きるのに必死です。そんな必死な彼らですら、あえて”変な無駄な”細胞を作り出して多様性を維持している。なぜなら、進化の歴史から多様性が必須だとわかっているからです。

 

穏やかで変化のない環境では効率性が一番もとめられます。ですから、集団として均一な方が良い。つまり、均一性も意識すべきことです。しかし、過酷な環境変化が予想される場合、上記であげたように多様性が重要になります。均一性と多様性の両方が必要。バランスが大事なんですね。

今の我々の環境はどうでしょうか?穏やかで変化のない環境でしょうか?それとも劇的な変化が予想される環境でしょうか?言わずもがなですよね。

今こそ、多様性が必要な時代なのです。外れ値が必要な時代です。

女装子が何偉そうに言ってるんだ?と言われそうですが、そういう偉そうな女装子も外れ値として必要なんです!

 

ちなみに、「多様性の科学」はオススメです。

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(外れ値が必要と言ったけど、これは外れすぎじゃない?)